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物理学者の母による簡単な高校物理の解き方

鉛直投げ上げの公式と例題

🔷 鉛直投げ上げとは?

 

鉛直投げ上げ(えんちょくなげあげ)とは、物体を真上に向かって投げる運動のことです。
重力の影響を受けながら、物体が上昇し、いずれ最高点に達し、そこから落ちてきます。

 

前回の鉛直投げ下ろしと違う点は、運動が上向き下向きの両方に働くという点です。

 

重力の影響を受けながら、物体が上昇し、いずれ最高点に達し、そこから落ちてきます。

 

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♦特徴的な3つのポイント

段階 状態
① 投げ上げる瞬間 上向きの初速度 v0v_0をもって運動が始まる
② 最高点 速度 v=0v = 0ここが運動の切り替えポイント
③ 落ちてくる途中 加速度 a=9.8m/s2a = 9.8\,\mathrm{m/s^2}で下向きに加速

上向きの運動と、下向きの運動が異なるのがこの運動の特徴です。

さらに最高点では速度が0になるという点も重要なポイントです。

 


🔷鉛直投げ上げの公式

鉛直投げ上げは、等加速度直線運動の一種で、以下の公式を使います。

  1. 速度と時間の関係

    v=v0gtv = v_0 - g t

    ※上向きを正とした場合。g=9.8m/s2g = 9.8\,\mathrm{m/s^2}

     
  2. 位置と時間の関係

    y=v0t12gt2y = v_0 t - \frac{1}{2} g t^2
  3. 最高点に達する時間

    tmax=v0gt_{\text{max}} = \frac{v_0}{g}

     


    🔷 例題

    では実際に、鉛直投げ下ろしの問題を解いてみましょう。

    鉛直投げ下ろしの時の基本問題と同様に、わかっている数値を公式に当てはめることで求められます。

    🟨 例題1(基本問題)

    ある物体を地面から**上向きに初速度 v0=20m/sv_0 = 20\,\mathrm{m/s}**で投げ上げたとします。
    重力加速度を g=9.8m/s2g = 9.8\,\mathrm{m/s^2}として、次の問いに答えなさい。

     


    (1) 物体が最高点に達するまでの時間を求めよ。

    (2) 最高点の高さを求めよ。

    (3) 投げ上げてから再び地面に戻ってくるまでの時間を求めよ。


    ✅ 解答・解説:

    (1) 最高点に達する時間 tmax

    使う式:

    最高点では速度 v=0v = 0

    これを変形させて

tmax=v0g


(2) 最高点の高さ ymaxy_{\text{max}}

使う式:


(3) 地面に戻るまでの時間(往復)

上りと下りは対称なので、最高点までの時間を2倍するだけ。

 

ttotal=2×tmax=2×2.04=4.08s

t_{\text{total}} = 2 \times t_{\text{max}} = 2 \times 2.04 = \boxed{4.08\,\mathrm{s}}


🟨 例題2 (応用問題)

地面から高さ h=30mh = 30\,\mathrm{m}の地点から、物体Aを初速度 v0=15m/sv_0 = 15\,\mathrm{m/s}で下向きに投げ下げた。

同時に、地上から物体Bを初速度 v1=10m/sv_1 = 10\,\mathrm{m/s}で上向きに投げた。

重力加速度は g=9.8m/s2g = 9.8\,\mathrm{m/s^2}とする。

(1)2つの物体が空中ですれ違うのは投げてから何秒後か?

(2) そのときの高さはどこか?

 


✅ 解答・解説:

✏️ 位置を時間の式で表す

Aの位置(上から投げる)

地上ではなく30mの高さから投げる場合、スタート時の位置30から現在の位置を引く。

yA(t)=3015t12gt2y_A(t) = 30 - 15t - \frac{1}{2}gt^2y_A(t) = 30 + 15t - \frac{1}{2}gt^2

Bの位置(地面から投げる)

yB(t)=10t12gt2y_B(t) = 10t - \frac{1}{2}gt^2


(1) すれ違う時:位置が一致する

yA(t)=yB(t)y_A(t) = y_B(t)
3015t12gt2=10t12gt23015t=10t
25t=30t=1.2s30 - 15t - \frac{1}{2}gt^2 = 10t - \frac{1}{2}gt^2 \Rightarrow 30 - 15t = 10t \Rightarrow 25t = 30 \Rightarrow t = \boxed{1.2\,\mathrm{s}}30 + 15t - \frac{1}{2}gt^2 = 10t - \frac{1}{2}gt^2 \Rightarrow 30 + 15t = 10t \Rightarrow 5t = -30

(2) そのときの高さ:

Bの位置に代入:

y=10t12gt2=10×1.24.9×(1.2)2=127.056=4.944my = 10t - \frac{1}{2}gt^2 = 10 \times 1.2 - 4.9 \times (1.2)^2 = 12 - 7.056 = \boxed{4.944\,\mathrm{m}}


✅ 答え

(1) すれ違うのは 1.2 秒後
(2) その高さは 約 4.9 m

 

いかがでしたか。

鉛直投げ上げは一見難しそうに見えますが、鉛直投げ下ろしと同じように公式さえ覚えてしまえば簡単です。

 

鉛直投げ上げは、斜方投射や水平投射を解く際に必要となってくるので、ここで必ずマスターしておいてくださいね。

 

では今回はここまで。

本日も勉強お疲れ様でした。

 

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